はじめに読むコラム
こちらの記事は東洋医学の「基礎」となるコラムです、より理解していただくために、まず、はじめにご覧ください。

概念と歴史
中医正骨は外傷(骨折、脱臼、捻挫、挫傷、打撲)に対して行われる治療法を指します。日本伝統の医術となる柔道整復術の源とされ、外れた関節や骨折を治す、いわゆる「骨つぎ」のことですが、中医正骨での実際の治療は外傷一般と幅広く多岐にわたります。
骨や筋を元の状態に戻す整復法、ギブスなどを使う固定法、患部の機能回復を早める治療法が昔から接骨院整骨院で行われています。
現代では骨傷科もしくは傷科と称されていますが、その内容は整復法、固定法、正骨推拿法、器具を用いた物理療法、加えて、漢方薬の外用内服法、運動療法が含まれています。
歴史的には、接骨、正骨(整骨)などの用語は、隋唐以前の書物にも見られますが、医学の専門科としての正骨科は、隋唐の時代に生まれ、宋や金、元を経て成熟したものとなってきました。
日本の伝統医学である柔道整復術は、その源のひとつを中医正骨としています。江戸時代に出版された柔道整復術の古典などには、日本人自身の工夫も見られますが、その大半は中国の正骨書からの抜粋で構成されています。もちろん、現代の柔道整復術は、西洋医学と融合し日本の気候風土に基つき、更に独自に発展したもので、中医正骨と同じものではありません。
現代中国では、中医正骨(骨傷科・傷科)は中医師を養成する医科大学で教えられています。しかし最近では、正骨を学んだ中医師も診療報酬や医療訴訟などの諸事情から、現代医学の手術を用いることが多くなっています。長い歴史を持ち、精妙な技術を伝える正骨は今や中国本土でも姿を消しつつあります。
正骨手法
中医正骨では、骨折、脱位(脱臼) 傷筋や筋出槽(筋損傷)、骨錯縫(こつさくほう)(関節機能不全)などの運動器疾患をおもに治療します。
実技では、正骨手法10法として手摸(しゅばく)心会(しんかい)、拔(ばっ)伸(しん)牽引(けんいん)、旋転回撓(ぎょう)、屈伸收展(しゅうてん)、成角折頂、端擠提按(たんおていあん)、夾擠(そうお)分骨、揺擺触碰(ようとうしょくほう)、対扣捏合(たいひかでつごう)、按摩推拿(あんますいな)があり、それぞれに特徴があります。
| 手摸(しゅばく)心会(しんかい) | 視診・触診などの診察法です。全身と局所の視診触診を行い、骨格や筋結、さらに経絡を通じて、外傷の状態を把握します。 |
| 拔伸牽引(ばっしんけんいん) |
骨折や脱臼した骨の牽引法です。骨折や脱臼の整復の基本となるのが牽引法です。複数の人数で行う対牽引も含まれます。 |
| 屈伸收展(しゅうてん) | 短縮転位などに対する屈曲整復法です。整復法のなかでも屈曲整復法をおもに指します。関節の可動性の回復にも用いられます。 |
| 按摩推拿(あんますいな) | 外傷の処置・治療を行う手技です。外傷を対象とした疼痛緩和、早期治癒、機能回復を目的とした手技療法です。 |
| 端(たん)擠(お)提按(ていあん) | 側方転位に対する牽引直圧整復法です。 |
| 施転回撓(ぎょう) |
捻転転位などに対する整復法です。 |
| 爽擠(そうお)分骨 |
2つの骨が並列する部位での直圧整復法です。 |
| 揺攏触碰(ようとうしょくほう) | 斜骨折などで骨折端同士を密接に接触させる整復法です。 |
| 対扣捏合(たいひかでつごう) | 離開した骨折端や粉碎骨折での骨片を合わせる整復法です。 |
| 成角折頂(せっちょう) | 屈曲整復を用いた直圧整復法です。 |
このほかに固定法として、夾(きょう)板という固定材料を用いたものがありますが、さまざまな形状があり、施術者によって独特な創意工夫がなされています。
また器具を用いた物理療法には、温熱を用いるものなどもあります。
漢方薬の外用内服法は現在の柔道整復術では伝えられなくなったもののひとつです。災害時の医療資源確保などの問題が脚光を浴びる昨今、身近な薬草を用いた外傷に対する薬方など、貴重な智恵が失われるのは非常に残念なことです。
正骨薬方
中国漢方を源流に、日本の気候風土に合わせて発展した外傷用漢方薬が、かつては日本の正骨薬方にありました。
一例として「気血の巡り」、「筋の張り」、「肩関節の痛み」などに効くという白骨散(びゃっこつさん)は、犬山椒(いぬさんしょう)、大蓼(おおたで)、十八小角豆(じゅうはちささげ)、黄柏(おうばく)、白萩(しらはぎ)などの身近な植物を用いた外用薬で、正骨手技後に貼って用いたとされます。
これらの外用薬は、現代にはほとんど伝わっていません。
参考文献:
- 関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
- 安井廣迪著.医学生のための漢方医学【基礎編】.東洋学術出版社,2008
- 平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
- 仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019

概念與歷史
中醫正骨是指針對外傷(骨折、脫臼、扭傷、挫傷、撞傷等)所採用的一種治療方法。它被認為是日本傳統醫術「柔道整復術」的源流之一,主要是治療脫位的關節或骨折,也就是所謂的「接骨」;然而,中醫正骨實際上的治療範圍相當廣泛,涵蓋各種外傷。
自古以來,接骨院、整骨院等場所便採用骨骼與肌肉復位的整復法、利用石膏等材料進行固定的固定法,以及促進患部功能恢復的治療方法。
現代則多稱為「骨傷科」或「傷科」,其治療內容包括整復法、固定法、正骨推拿法、利用器具進行的物理療法,以及中藥外用、內服療法和運動療法等。
從歷史上來看,「接骨」、「正骨」、「整骨」等詞語,在隋唐以前的醫學典籍中便已可以見到。然而,作為醫學專門科別的「正骨科」,則形成於隋唐時期,經過宋、金、元等朝代逐漸發展並走向成熟。
日本的傳統醫學「柔道整復術」,其源流之一即為中醫正骨。江戶時代出版的柔道整復術古典醫籍中,雖然也可以看到日本醫家自身的創意與改良,但其中相當大的一部分內容,是由中國正骨類醫籍摘錄、整理而成。
當然,現代的柔道整復術已經與西方醫學相融合,並根據日本的氣候、風土及醫療環境進一步發展,形成了具有日本特色的獨立體系,因此與中醫正骨並不是完全相同的醫療技術。
現代中國,正骨(骨傷科、傷科)仍在培養中醫師的中醫藥大學及醫科院校中教授。然而,近年來,即使是接受過正骨專業訓練的中醫師,也由於醫療保險診療報酬、醫療訴訟等各種因素,越來越多地採用現代醫學的手術治療。
具有悠久歷史並傳承精妙技術的正骨療法,如今在中國大陸也正逐漸走向式微,甚至面臨失傳的危機。
正骨手法
中醫正骨主要治療骨折、脫位、傷筋、筋損傷、骨錯縫(關節功能障礙)等運動器官疾病。
在實際操作方面,傳統正骨手法概括為「正骨手法十法」,包括:
1.手摸心會 2.拔伸牽引 3.旋轉回撓 4.屈伸收展 5.成角折頂 6.端擠提按 7.夾擠分骨 8.搖攏觸碰 9.對扣捏合 10.按摩推拿
各種手法均具有其自身的特點。
① 手摸心會
屬於視診、觸診等診察方法。通過對全身及局部進行視診與觸診,了解骨骼、肌肉及筋結的狀態,並結合經絡等方面的觀察,以掌握外傷的具體情況。
② 拔伸牽引
是針對骨折或脫臼骨骼所採用的牽引方法。牽引法是骨折及脫臼整復的基本方法之一,也包括由多人共同操作的對向牽引法。
③ 屈伸收展
主要是針對短縮移位等情況所採用的屈曲整復方法。在各種整復方法中,主要指利用屈曲動作進行整復的方法,同時也可用於恢復關節的活動度。
④ 按摩推拿
是用於處理及治療外傷的手法。其目的主要是針對外傷所引起的疼痛,通過手法治療達到緩解疼痛、促進早期癒合以及恢復功能的作用。
⑤ 端擠提按
是針對側方移位所採用的牽引加直接按壓的整復方法。
⑥ 旋轉回撓
是針對扭轉移位等情況所採用的整復方法。
⑦ 夾擠分骨
是在兩塊骨骼並列的部位,利用直接按壓方式進行整復的方法。
⑧ 搖攏觸碰
是在斜形骨折等情況下,使骨折端彼此緊密接觸的一種整復方法。
⑨ 對扣捏合
是針對分離的骨折端,或者粉碎性骨折中的骨碎片,使其相互對合的一種整復方法。
⑩ 成角折頂
是利用屈曲整復手法進行直接按壓整復的方法。
固定法及其他療法
除了上述正骨手法之外,固定法也是中醫正骨的重要治療方法之一。
其中有使用稱為「夾板」的固定材料進行固定的方法。夾板具有多種不同的形狀與形式,歷代施術者也根據實際情況發展出各具特色的創意與改良方法。
此外,利用器具進行的物理療法中,也包括使用溫熱刺激等方法。
中藥外用及內服療法,是現代柔道整復術中已逐漸失傳的傳統技術之一。
在現代社會,隨著災害發生時如何確保醫療資源等問題日益受到重視,那些利用身邊常見藥草治療外傷的傳統藥方與智慧,具有相當重要的價值。因此,這些寶貴的傳統知識逐漸消失,是一件非常令人惋惜的事情。
「正骨藥方」
以中國漢方醫學為源流,並因應日本的氣候、風土而發展形成的外傷用漢方藥,過去曾存在於日本的「正骨藥方」之中。
例如,有一種名為「白骨散」的外用藥,據稱具有促進「氣血運行」、改善「筋肉緊張」以及緩解「肩關節疼痛」等作用。
白骨散所使用的藥材包括犬山椒、大蓼、十八小角豆、黃柏、白萩等身邊容易取得的植物,據記載是在正骨手法治療後,將其外敷於患部使用。
然而,這類外用藥方在現代已幾乎沒有完整傳承下來。
参考文献:
1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
2)安井廣迪著.医学生のための漢方医学【基礎編】.東洋学術出版社,2008
3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
4)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019






