HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

植田 真史先生のマインドフルネスのススメ

自分は瞑想に向いてない?〜瞑想Q&A〜

 

瞑想に関する質問や悩みにお答えするこのシリーズ。今回は「瞑想が向いていないと感じる」という悩みをとりあげます。

 

 

今回のご質問 

Q.     

瞑想をしていてもすぐに気が散り、指示通りにできている気がしません。瞑想は自分には向いていないのではないかと感じてしまいます。

どのようなマインドで瞑想に取り組めばよいでしょうか。

A.

気が散ってしまうのは脳の自然な性質ですので、心配はいりません。

むしろ、瞑想では気が散ることを利用して集中力を鍛えることができます。

また、「瞑想が向いていないと感じる」ことさえも瞑想の体験の一部です。そのような思いがあることを認め、やさしい気持ちで続けてみましょう。

 

すぐに気が散ってしまう

 

人間の脳は元来、気が散ってしまうようにできていますので、注意が逸れたからといって自分を責める必要はありません。

注意が逸れたら元の対象(呼吸など)に戻すことを繰り返すことで、注意のコントロールが上達します。瞑想では注意が逸れることを逆手にとって注意のコントロール力を鍛えているわけですね。

注意コントロールを鍛えることのできる具体的な瞑想の方法については、こちらの呼吸瞑想の記事を参考にしてください^^

 

呼吸瞑想のやり方 〜マインドフルネス瞑想入門

 

注意をもとに戻せない場合

 

それでは、注意が逸れたときになかなか元の対象に注意を戻せない場合はどのように考えればいいのでしょうか?

 

「注意が逸れていたら元に戻さないといけないのに、次々に別のことを考えてしまう…自分は向いていないんだ…」こんな思いが頭をよぎるかもしれません。

 

しかし瞑想中は「判断しない」ことが大切です。上の例でいくと「次々に別のことを考えてしまう」の部分は実際に起こったことですが、「自分は向いてないんだ…」という部分は判断です。「自分には向いていない」と考えたくなる気持ちはとてもよく分かりますが、そういった判断は一旦保留してみるのはいかがでしょうか。

 

「今回はあまり注意を元に戻せなかった。次回はどうなるか見てみよう」という楽な気持ちで取り組んでみましょう。

注意を戻せなくても、それはそれで瞑想の体験なのです。むしろそのようなことがありつつも瞑想を続けている自分にねぎらいの気持ちを向けてあげてください。

 

まとめ

 

今回は「自分は瞑想に向いていないのではないか」というお悩みに関してお答えしました。程度の差はあれ、多くの方が同様の悩みを持っていらっしゃいます。

つらい気持ちのときこそ一人ではないことを思い出してくださいね。続けるうちに変化が実感できるはずです。

 

植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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