HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

植田 真史先生のマインドフルネスのススメ

瞑想で集中できないときは? 〜瞑想Q&A〜

 
 
Q.
毎日瞑想をしているのですが、日によってはどうしても集中できません。
ほとんどの時間考え事をしているだけで終わってしまうこともあります。何かアドバイスをお願いします。
 
A.
全く集中できない日があることは自然なことですので、心配はいりません。
集中できないときはどうすればよいのか、以下に詳しく説明します。
 
 
 

集中できなくてもよい

 
 
まず前提としての話ですが、瞑想というものは必ずしも集中できていなくても大丈夫です。むしろ注意がそれることは、瞑想のパートナーであると言えます。
 
瞑想にはいくつかの側面がありますが、特に初期の段階では、注意のコントロールを練習するというのが重要な要素です。
このとき大切になるのが、「それた注意を戻す」ということです。
 
呼吸瞑想で具体的に説明してみましょう。呼吸瞑想ではまず呼吸の感覚に注意を集中しますが、必ず注意が別のところにそれます。
それに気づいた時にもう一度呼吸の感覚に注意を戻します。この過程を通じて注意のコントロールを鍛えているのですね。
注意がそれるからこそ、このような練習ができるともいえるのです。
 
瞑想で注意がそれるのは自然なこと。むしろそれを利用して注意力を鍛えていると考えるのがよいでしょう。
 
 
 

どうしても集中できないとき

 
 
 
 
しかし、そうはいっても、どうしても集中できず、座っているのが苦痛に感じることもあるでしょう。その際には、いくつか対処法があります。
 
一つは目を開けて、体を動かしてリセットするという方法です。瞑想中だからといって、体を動かしてはいけないということはありません。
一度立ち上がったり、背伸びをしたりして、大丈夫だと感じたらもう一度始めてみましょう。
深呼吸をしてみるという方法もあります。何度か深く呼吸をしてみて、それから元の呼吸に戻してみましょう。
 
以上のような方法をとると、集中が高まる場合がありますので試してみてください。
 
 

 

工夫をしても集中できないときは

 
 
いくつかの方法を試しても、どうしても集中できない場合はどうすればいいのでしょうか。
 
その場合には、別の種類の瞑想やヨガを試すことをお勧めします。座って行う瞑想の他にも、歩きながら行う歩行瞑想や、身体を動かすマインドフル・ヨガといった実践があります。
動くタイプの実践の方が集中が続きやすいという方も多くいらっしゃいます。特に考えがたくさん浮かんできてどうしても注意がそれるという場合には、このような動く実践の方が取り組みやすい傾向があるようです。
 
過去のホリスティックヘルスラボの記事で様々な実践を紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね!
 
 
 

まとめ

 
 
いかがだったでしょうか?以上、説明をしてきましたが、本当にどうしても集中できないというときには、瞑想を中断して、時間をあらためて行うというのも選択肢の一つであることを覚えておいてくださいね。
ホリスティックヘルスラボでは今後も瞑想に関するヒントをご紹介していきます。ぜひチェックしてください。
 
 
植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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