
朝晩の空気がひんやりとして、外を歩くのが心地よい季節になりました。少し足を延ばしてみると、金木犀の香りや色づき始めた葉、高く澄んだ空など、秋ならではの変化に出会えます。
ところが、せっかく歩いていても、頭の中は仕事の段取りや昨日の出来事でいっぱい、という方も多いのではないでしょうか。今回は、秋の散歩をマインドフルネスの時間にするためのヒントをご紹介します。
足の裏の感覚から始める
散歩をマインドフルに行うといっても、特別なことをする必要はありません。まずは、歩いているときの足の裏の感覚に注意を向けてみましょう。かかとが地面に触れ、重みが前に移り、つま先で地面を離れていく。この一歩ごとの感覚を、ただ感じてみます。
ふだん私たちは、歩くことをほとんど意識せずに行っています。だからこそ、足の感覚に注意を向けるだけで、「今ここ」に戻る入口になります。歩く速さを変える必要はありません。いつもの歩き方のまま、感覚に気づいていることが大切です。散歩の最初の数分だけでもかまいませんので、まずはここから試してみてください。
参考:「歩行瞑想 〜音声ガイド付き〜」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/1873/
五感で秋を味わう
足の感覚に少し慣れてきたら、注意の範囲を広げて、周りの様子にも気づいてみましょう。頬に当たる風の冷たさ、落ち葉を踏む音、どこからか漂ってくる香り、陽の光の角度。秋の散歩道には、五感を通して気づけるものがたくさんあります。
ここで大切なのは、「きれいだ」「気持ちがいい」と評価して終わるのではなく、その体験をそのまま味わうことです。たとえば、木々の色を見るときに、「紅葉がきれい」とラベルを貼る前に、赤や黄色、緑が混ざり合った色合いをしばらく眺めてみる。それだけで、いつもの道が少し違って見えてくるかもしれません。
参考:「自然の中でのマインドフルネス瞑想」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/5643/
考えごとに気づいたら、また歩く感覚へ
歩いていると、いつの間にか考えごとが始まっているものです。明日の予定、気になっている人間関係、やり残した仕事。それ自体は自然なことで、悪いことではありません。
マインドフルネスでは、「考えごとをしていたな」と気づいたら、そっと足の裏の感覚や周りの音に注意を戻します。何度それても、そのたびに戻ればよいのです。散歩の間にこの「気づいて戻る」を繰り返すことが、座って行う瞑想と同じように、心の落ち着きを育てる練習になります。
帰り道には、出かける前と比べて、気分や身体の感じ方がどう変わったかにも気づいてみましょう。すっきりしていても、あまり変わらなくても、それに気づけていること自体が実践です。
参考:「マインドフルネスと「戻る練習」」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/6881/
まとめ
いかがだったでしょうか。秋の散歩は、特別な準備をしなくても始められるマインドフルネスの実践です。足の裏の感覚に気づき、五感で季節を味わい、考えごとに気づいたらまた歩く感覚へ戻る。この繰り返しが、散歩をただの移動や運動から、心を整える時間へと変えてくれます。
次に外を歩くときは、ほんの数分でよいので、歩いている感覚に注意を向けてみてくださいね。
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