
レジの列、信号待ち、病院の待合室、なかなか来ないバス。一日のうちに、私たちは意外と多くの「待つ時間」を過ごしています。そんなとき、ついスマートフォンを取り出したり、「まだかな」とイライラしたりしていないでしょうか。
待ち時間は、予定の合間にぽっかり空いた、少しもったいない時間に思えるかもしれません。しかし見方を変えると、何もしなくてよい時間が向こうからやってきた、とも言えます。今回は、待ち時間をマインドフルネスの実践に変えるヒントをご紹介します。
「待たされている」から「今ここにいる」へ
待ち時間がつらく感じられるのは、心が「早く次へ進みたい」と未来に向かっているからです。身体はここにあるのに、気持ちはもう次の予定の中にいる。そのずれが、落ち着かなさやイライラを生みます。
マインドフルネスでは、まずその状態に気づきます。「今、待たされていると感じて、少し焦っているな」。そう気づけたら、注意を今この瞬間に戻してみましょう。足の裏が床に触れている感覚、呼吸の出入り、周りの音。待っている時間も、確かに「今ここ」の時間です。バスが来る時刻は変わりませんが、待っている間の心の状態は変えることができます。
参考:「会議中にできるマインドフルネス〜今ここに戻る3つのヒント〜」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/6774/
スマートフォンに手が伸びる瞬間に気づく
待ち時間に何もしないでいることは、意外と難しいものです。手持ち無沙汰になると、ほとんど反射的にスマートフォンに手が伸びます。それ自体が悪いわけではありませんが、気づかないうちに反応していることに、まず気づいてみましょう。
「あ、今、手が伸びたな」と気づけたら、そこに小さな「間」が生まれます。その間で、見るかどうかを選び直すことができます。今日は画面を見ずに、目の前の景色や人の流れをしばらく眺めてみる。そんな選択も、立派なマインドフルネスの実践です。
参考:「スマホ時間とマインドフルネス」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/6216/
短い「呼吸の時間」にする
待ち時間は、たいてい数分で終わります。それは、短い呼吸瞑想にちょうどよい長さです。背筋を軽く伸ばし、息が入ってくる感覚、出ていく感覚に注意を向けてみます。数回の呼吸でかまいません。目を閉じる必要はなく、周りから見れば、ただ静かに立っている人にしか見えません。
考えごとが浮かんだら、気づいて、また呼吸に戻る。順番が来たら、そこで終わりにすればよいのです。こうして一日の中に小さな呼吸の時間が点々と入ると、忙しい日でも、心が落ち着きを取り戻すきっかけが増えていきます。
参考:「呼吸瞑想のやり方 〜マインドフルネス瞑想入門」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/511/
まとめ
いかがだったでしょうか。待ち時間は、取り除くことも、短くすることもなかなかできません。しかし、その時間をどう過ごすかは選ぶことができます。
「待たされている」と感じたら、今ここに戻る合図だと思ってみてください。足の裏、呼吸、周りの音。ほんの数分の気づきが、一日の過ごし方を少しずつ変えていきます。
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