
「マインドフルネス」と聞くと、「リラックスするための方法」というイメージを持つ方が多いかもしれません。実際、瞑想をしていると気持ちが落ち着き、心地よさを感じることはよくあります。
一方で、「瞑想をしてもリラックスできない」「かえって落ち着かなくなった」と感じて、「自分にはうまくできていないのでは」と不安になる方もいらっしゃいます。今回は、マインドフルネスとリラックスの関係について整理してみましょう。
リラックスは「目的」ではなく「結果」
マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に、評価や判断を加えずに気づいていることです。呼吸や身体の感覚、心に浮かぶ考えや感情など、そこにあるものをそのまま観察していきます。
その結果として、心が落ち着いたり、身体の力が抜けたりすることはよくあります。ただ、それはあくまで「結果として起こること」であり、マインドフルネスが目指しているもの自体ではありません。
たとえば、呼吸に注意を向けているときに、落ち着かなさや眠気に気づいたとします。それはマインドフルネスがうまくいっていないということではありません。「今、落ち着かない感じがあるな」と気づけていること自体が、すでにマインドフルネスの実践になっているのです。
参考:「うまくやる必要はない?瞑想の考え方」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/5540/
リラックスを「目指す」と、かえって苦しくなることがある
「瞑想でリラックスしなければ」と思って取り組むと、落ち着かない自分に気づくたびに、「まだ足りない」「うまくできていない」という評価が生まれます。すると、リラックスするために始めたはずの瞑想が、新しいプレッシャーになってしまうことがあります。
実際に、瞑想をしていると逆にイライラしたり、ソワソワしたりすることは珍しくありません。それは、普段は忙しさに紛れて見えていなかった心や身体の状態に、静かな時間の中で気づいたということでもあります。
マインドフルネスでは、そうした状態を「悪いもの」と判断するのではなく、「今日はこういう状態なのだな」と、そのまま認めていきます。リラックスを追い求めることをいったん脇に置いてみると、不思議と心が少し楽になることもあります。
参考:「逆にイライラしてしまう〜瞑想Q&A〜」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/1641/
リラックスできない日も、練習になっている
落ち着かない日、考えごとばかり浮かぶ日、身体がこわばっている日。そんな日の瞑想は「意味がなかった」と感じるかもしれません。しかし、マインドフルネスの視点では、そうした日こそ大切な練習の機会です。
注意がそれたことに気づいて、また今この瞬間に戻る。心地よくない状態にも気づき、必要以上に否定せずに見てみる。こうした繰り返しが、日常生活の中でストレスや感情に振り回されにくくなる力を育てていきます。
リラックスできた日も、できなかった日も、どちらも同じように「気づく練習」になっています。その日の状態をそのまま受けとめながら、続けていくことが大切です。
参考:「マインドフルネスと「戻る練習」」
https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/6881/
まとめ
いかがだったでしょうか。マインドフルネスとリラックスは、重なる部分はあっても同じものではありません。マインドフルネスは、リラックスするための方法というよりも、今の自分の状態に気づき、それとの付き合い方を変えていく実践です。
リラックスできた日はその心地よさに気づき、できなかった日はその落ち着かなさに気づく。どちらも大切な実践だと思って、気楽に続けてみてくださいね。
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