みなさんは、現在世界的にマインドフルネスや瞑想の研究が進んでいることをご存知でしょうか?
従来は主観的なものと捉えられがちだった瞑想ですが、最近はより客観的、科学的に効果を検証する研究がたくさんなされています。
今日はマインドフルネスや瞑想にどんな効果があるのか、研究の事例からまとめていきたいと思います!

瞑想の科学研究の歴史
まず、瞑想が科学的に研究されるようになった経緯をご説明したいと思います。
元々、瞑想というものは、世界各地で宗教的な文脈や、自己修練の方法として実践されてきたもので、科学の領域とはあまり縁がなかったのです。
そのため、個々人で瞑想による恩恵を感じる人がいたとしても、それが科学的に検証されることはありませんでした。
しかし、そんな状況の転機となったのが、MBSR(マインドフルネスストレス低減法)の開発です。
MBSRは、分子生理学者であったジョン・カバットジン博士により1979年に開発された、マインドフルネスのプログラムです。
8週間の行程からなる、マインドフルネスのプログラムの先駆けと言える存在です。
元々自分自身が瞑想を実践していたカバットジン博士は、科学研究にも耐えるように瞑想をプログラム化することを思い立ちました。
そしてマサチューセッツ医科大学で、患者さんを対象に提供し始めたのです。
カバットジン博士の手により瞑想研究の初期の成果が挙げられ、それに刺激を受けた世界の研究者がMBSRを用いた研究をするようになりました。
こうしてMBSRは瞑想の科学研究の進展と、マインドフルネスの普及に重要な役割を果たしたのです。
その後MBSRを参考にさまざまなマインドフルネスのプログラムが開発されましたが、MBSRは現在も科学的スタンダードであり続けています。