HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

植田 真史先生のマインドフルネスのススメ

はじめてのマインドフルネス①効果と目的

 
最近マインドフルネスという言葉を色々なところで聞くようになりましたが、色々なところで聞くためにかえって漠然とした印象があるのではないでしょうか。
 
今回以降の記事シリーズでは、
 
マインドフルネスってそもそも何のためのもの? 具体的にはどんなものなの?
 
という疑問に対して、1から解説していきます。
今回の記事では、マインドフルネスの効果と目的という話をしたいと思います。
 
 
 

マインドフルネスの効果

 
まずはわかりやすく、マインドフルネスの効果についてお話ししていきましょう。
マインドフルネスを養うと様々な効果が現れることは、多くの科学論文によって実証されてきています。
不眠・不安・うつ状態の改善、高血糖・高血圧・痛みの改善…といった心と身体の健康に関する効果から、
集中力・記憶力の向上といった仕事面での効果、また家族関係の改善など人間関係上の効果も多数の論文で指摘されています。
 
 

実際には何をやるの?

 
 
 
そんなにたくさん効果があるならやってみたいという気持ちになるかもしれませんが、実際には何をやるのでしょうか?
 
この問いに一言で答えるなら、「瞑想」です。
 
マインドフルネスは「瞑想を継続的に行なって養われる力」だとお考えください。
ここでいう「瞑想」は皆さんの多くが最初に思い浮かべる、静かに座って行うものから、ときには動きながら行うものまで、
様々なものを含みます。
 
「瞑想」の具体的実践内容については、このホリスティックヘルスラボでも多くの記事を執筆しておりますので、
そちらも参考にされてください。
 
 

マインドフルネスの目的

 
 
先ほど、「マインドフルネスを養うと様々な効果が現れる」といいましたが、もしあなたが今日から真剣に「瞑想」を実践したとしても、その効果の全てが必ず現れるわけではありません。もしかしたらお目当ての効果が早めに現れるかもしれませんし、なかなか効果が実感できず、気付いたら自分が思ってもみなかった効果に後から気づくかもしれません。
 
実は、そもそもマインドフルネスはそれらの効果ひとつひとつを得ることを目的にしていないのです。
 
では何を目的にしているのでしょうか?
それは「困難があっても、心穏やかに生きる」ことです。
 
私たちは日々の生活で様々なトラブル・困難にさらされますが、その全てを取り除くことは残念ながらできません。
しかし困難があっても心穏やかに生きることはできます。マインドフルネスを培う本来の目的はまさにそこにあります。
 
最初にあげた効果の1つひとつは、目的に向かって進む過程で得られるあくまで副産物的なものであると考えると、整理しやすいと思います。
 
 
 

まとめ

 
 
今回はマインドフルネスの効果と目的について解説しました。
では目的に向かって具体的にどのような力をつけていくのでしょうか?次回以降の記事では3つの力というキーワードを使ってさらに解説を続けます。
 
 
 
植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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