HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

植田 真史先生のマインドフルネスのススメ

日常動作をマインドフルに

 
 
忙しくてなかなか瞑想の時間がとれない… そんな風にお悩みではありませんか?
 
瞑想には「一定時間を確保して行う」方法もありますが、実は「日常生活の何気ない動作に組み入れる」という方法もあります。
今回の記事では、その具体的な方法をご説明します。
 
 

 

 

瞑想は座って行うもの?

 
この記事を読んでいる多くの方にとっては、瞑想といえば、一定時間を確保して静かに座って行うイメージが強いかもしれません。
しかし、広い意味で「瞑想」といったときには、何も座って行うものばかりとは限りません。
日常生活の中にも「瞑想」を組み込むことができます。次の段落からはその方法をご紹介します。
 
 

日常生活をマインドフルに

 
この方法をご説明するにあたって、まずは何か1つ、毎日の生活の中で行っている動作を選んでください。
例えば、洗顔、歯磨き、食事、皿洗い、掃除、犬の散歩、など何でもかまいません。
できれば毎日行う作業で、シンプルで短いものがおすすめです。
 
1つ決めたら、その動作を1週間毎日、「マインドフルに」行いましょう。
 
 

マインドフルに行うとは

 
ここでいう「マインドフルに行う」とは、その動作を行っている際に、五感に注意を向けながら行うことです。
 
ここでは「洗顔」を例にとって説明しますね。
 
 
 洗顔をしているときに、どんな感覚が生じているでしょうか?

 
 (視覚)水が光を反射している様子
 (聴覚)水の流れる音
 (触覚)手や顔に水が当たる感覚
 (嗅覚)石鹸の匂い
 (味覚)は、洗顔のときには泡が口に入りでもしない限りあまり使わないかもしれませんね
 
 以上のように、普段はあまり注意を向けませんが、様々な感覚が生じています。
 これらの感覚に気づきを向けながら行ってみましょう。
 
 実際にやろうとしてみるとこれがなかなか難しく、いつの間にか様々な思いが浮かんでくることと思います。
   昨日あった出来事や、今日やらないといけない仕事などの様々なことなど...。
   それらに注意がそれたときには、それに気づいてまた元の感覚に戻るということを繰り返しましょう。
 
 このようにすることで、注意を今ここにとどめる練習を、日常生活の中でも行うことができます。
 
 

まとめ

 
いかがだったでしょうか?今回紹介したような方法も、対象を選び注意をとどめる練習をするという意味で立派な瞑想ということができます。
なかなか瞑想の時間確保が難しいという場合には、まずは日常動作をマインドフルに行うことから試してみてはいかがでしょうか。
 
植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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