HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

植田 真史先生のマインドフルネスのススメ

瞑想中 自然な呼吸がむずかしい〜瞑想Q&A

 

瞑想に関する質問やお悩みに、医師・マインドフルネス講師である筆者がお答えするこのシリーズ。

今回は「自然な呼吸がむずかしい」というお悩みにお答えします。

 

今回のご質問

 

Q.

瞑想中は自然な呼吸を観察するようにと言われたのですが、呼吸に集中していると呼吸がぎこちなく感じて、何が自然な呼吸なのか分からなくなってしまいます。

呼吸に意識を向けたことで、自然な呼吸ではなくなってしまう感じです。理想的な呼吸の仕方はあるのでしょうか?

 

A.

理想の呼吸というものはありませんので、呼吸をコントロールしようとすることを手放して、その瞬間起こっている呼吸を観察するようにしてください。

その呼吸が意識を向けたことによって変化したものであるかどうかを気にする必要はありません。

 

 

自然な呼吸とは?

 

瞑想のガイドで「自然な呼吸に注意を向けましょう」という言葉をよく耳にします。しかし、このガイドで混乱してしまう方もいらっしゃるようです。

 

 

・「自然な呼吸」って一体なに?

・「自然な呼吸」って言っても、普段の呼吸がどんなのか分からないです…

・理想的な呼吸の仕方ってあるんですか?

 

といった声がよく聞かれます。「自然な呼吸」と言われた途端、なんだか呼吸がぎこちなく感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では一体、「自然な呼吸」とはどんなものでしょうか?

わかりやすく言い換えると、「コントロールしようとしない呼吸」ということになります。自分がコントロールしようとしていなければ、ぎこちなく感じたとしても、それで大丈夫です。

 

「普段の呼吸」や「理想の呼吸」とは違う

 

「自然な呼吸」と聞くと、「普段通りの呼吸をしなきゃ」と意識する方もいらっしゃるようです。

しかし、そう意識すればするほど、呼吸をコントロールしようとしてしまい、「自然な呼吸」から離れてしまうことになります。コントロールしようとしていることに気づいたら、それをそっと手放せるか試してみましょう。

 

 

また、「理想の呼吸」というものはありません。もし「理想の呼吸とはこういうものだ」というのを決めて、それに近づけようとするとすれば、

それはやはり呼吸をコントロールしようとしていることになります。コントロールを手放し、「今の呼吸でいいんだ」と安心して観察してみてください。

 

 

意識を向けると ぎこちなく感じる

 

意識を向けて呼吸がぎこちなく感じたとしても、あくまで自分が呼吸をコントロールしようとしていないのでれば、それは「自然な呼吸」なので大丈夫です。

ほとんどの方が普段呼吸に意識を向けたりしていませんので、むしろ、ぎこちなく感じるのが当たり前かもしれません

 

また、意識を向けたせいで呼吸が変化しているかどうかを気にする必要はありません。第一、意識を向けた場合と向けていなかった場合で呼吸が違うかどうかを、時間を巻き戻して比べることはできませんよね^^

 

まとめ

 

今日は「自然な呼吸がむずかしい」というお悩みにお答えしました。はじめはぎこちなく感じるかもしれませんが、コントロールを手放そうとしているうちに、次第に「自然な呼吸」がつかめてきますよ^^

 

植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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