前回の記事では、食事を通してマインドフルネスを培う、マインドフル・イーティングを紹介しました。
今回はその具体例として、レーズンを用いたマインドフル・イーティングである「レーズン瞑想」を紹介します。
最後にガイド・実演の動画もありますので、ぜひ一緒にチャレンジしてみてください!
マインドフル・イーティング
前回の記事で説明したように、マインドフル・イーティングは五感に注意を向けながら食事をとる方法です。
注意を今この瞬間に向け、五感をありのまま観察する練習を繰り返すことで、
・普段は見逃している食べ物の豊かな味わいに気づきやすくなり、食事の満足度が向上しやすくなる
・結果的に食べ過ぎることが減る
といった効果が期待できます。
そんなマインドフル・イーティングの中でも、身近な食材として取り上げられる機会が多いのが「レーズン」です。
今日はレーズンを用いたマインドフル・イーティングの実例として「レーズン瞑想」を紹介します。
レーズン瞑想は、レーズンエクササイズと呼ばれることもあり、マインドフルネスの入門としてよく行われる瞑想です。
レーズンはスーパーやコンビニで簡単に手に入りますし、マインドフル・イーティングを手軽に体験できますのでぜひ試してみてくださいね!
レーズン瞑想
みなさん、レーズンが1袋あったら、どんな風に食べていますか?
1つが口の中にあるうちに、次の1つに無意識に手が伸びていませんか?
レーズン瞑想では1つ1つのレーズンに最大限注意をむけ、五感を使って観察しながらレーズンを体験します。
観察の例を順に説明していきますね。
2粒のレーズンを机やお皿の上に用意して、一緒にやってみましょう!
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(視覚) まずレーズンの見た目を観察してみましょう。どんな色でしょうか。 黒っぽい色、茶色っぽい色。黒や茶色として感じているその色は、実際にはどんな色でしょうか。 形はどうでしょうか。丸っこい形、細長い形。2粒の間に違いはありますか。 |
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(触覚) 今度は指を使ってレーズンを1粒もち上げてみます。指先の感覚はどうでしょうか。 表面はザラザラ、デコボコ、どんな感じですか。 もっている指を変えたり、手を変えたりして、重さも感じてみましょう。
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(嗅覚) それでは鼻に近づけてみましょう。甘い匂い、酸っぱい匂い。 普段甘い、酸っぱいと表現しているその匂いは実際にはどんな感じでしょうか。 鼻に近づけたり離したりして、匂いの強さの変化も感じてみましょう。
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(聴覚) 次に耳に近づけてみましょう。どんな音がするでしょうか。 あるいは、何も音がしないでしょうか。試しに耳の近くで指でつぶしてみて、音を確かめてみましょう。 右耳、左耳それぞれで試してみましょう。
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(味覚) 唇にレーズンをはさみ、ゆっくりと口の中に送り込んでみましょう。 舌に触れたときに、どんな味がしますか。舌の上を動かしてみると、場所によって味が変わるかもしれません。 噛むたびに味が少しずつ変わるのに気づきますか。 呑みこむ際にも喉の感覚を感じながら呑みこみましょう。 |
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おまけ |
(思いや考え) 五感以外にも、心に思いや考えが浮かんでくることに気づくかもしれません。以前レーズンを食べたときの思い出など…。 余裕があれば、好奇心を持って心で起こっていることに気付いてみましょう。
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それではもう1粒のレーズンはご自身のペースで楽しんでみましょう!
ガイドの動画
このレーズン瞑想には筆者がガイド・実演した動画があります。
ガイドを使うとより体験が深まると思いますので、ぜひ試してみてくださいね^^
まとめ
今回はレーズン瞑想を紹介しました。
新しい方法で注意を向けたことで、食材の中に広がる思いがけず豊かな世界に気づかれたのではないでしょうか。
普段の食事でも、最初の1口だけでも構いませんのでマインドフルな食べ方を実践すると、食事の満足度が向上し、身近な幸せに気づくきっかけになりますよ