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ゾクゾクッとしたら…?! 風邪の東洋医学的解釈

 

風邪は風(ふう)の邪気

 

「風邪」と書いてあれば、ふつうは「かぜ」と読みますね。

しかし、東洋医学の世界ではこれを「ふうじゃ」と呼びます。

“風(ふう)の邪気”という意味です。

 

“邪悪な気”と書く「邪気」は、私たちの身体に悪影響を及ぼすもの全般を意味します。

例えば、病原性の細菌やウィルス、急激な気候変動などがそうです。

 

つまり、悪寒や発熱、頭痛や鼻閉などを呈する風邪(感冒)の諸症状は、東洋医学では主に風(寒)の邪気が身体に侵入して起こったものと考えます。

 

風邪(ふうじゃ)の侵入ルート

 

では、風の邪気は、いったい身体のどこから侵入するのでしょう??

 

「ん?もしかして風邪ひいたかも…?!」と感じるのはどんな瞬間ですか?

あの、ゾクゾクッとした感じ。悪寒はどこで一番に感じますか?

そうです、うなじから背中の上部にかけて。ほとんどの皆さんは経験がおありだと思います。

 

 

面白いことに、このエリアには名前に「風(ふう)」とつくツボがじつにたくさん存在します。

・風門(ふうもん)

・風池(ふうち)

・風府(ふうふ)

・翳風(えいふう)

・秉風(へいふう) など…

 

なかでも「風門」は、名前の通り、風の邪気が侵入する門という意味です。

東洋医学では、体表面を表(ひょう)、臓腑など深部を裏(り)と呼びますが、風門から侵入した邪気は時間経過とともに表から裏へと奥深くに入り、次第に身体各部を脅かしていきます。

このとき、身体にある程度の抵抗力がそなわっていれば軽症で済むのですが、抵抗力が不足していると症状の長期化や重症化を招いてしまうことになるのです。

ちなみに、この身体にそなわっている抵抗力全般のことを、邪気に対して「正気(せいき)」と呼びます。

 

皆さんは、今まさに、新型コロナウイルスに感染しないように、自己の免疫力や自然治癒力を向上させる様々な取り組みをなさっていることと思います。言い換えれば、それらは全て東洋医学でいう「正気」を高めていることに繋がっています。

 

風邪(ふうじゃ)の侵入を感じたら?

 

では、ゾクゾクッと悪寒がしたら、風邪(ふうじゃ)の侵入を感じたら、まず出来ることをお伝えしたいと思います。

ご自宅にいる場合、最も簡単なのはドライヤーの温風をうなじ~背中の上部にあてて温めることです。

「風門」から侵入したばかりの邪気が身体の奥深くに入っていく前に追い出してあげる!そんなイメージです。ゾクゾクッと少しでも感じたら、タイミングを逃さず、できるだけ早くやるのが最大のポイントです。

ドライヤーが手元にない時は、左右の肩甲骨の間にカイロを貼るのもよいでしょう。

この方法は、寒くなってきたこの季節、風邪予防にもおすすめです。

症状を重症化・長期化させない、ほんのちょっとした工夫です。ぜひ、一度お試し下さい!

 

最後に一言。

風邪だと思っている症状も、もしかしたらコロナ感染によるものかもしれません。悪寒にとどまらず、発熱やのどの痛み、咳や鼻汁などの症状がある場合は、自己判断せずに受診や検査を速やかに行うなどして感染拡大防止に努めましょう。

 

 

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