HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

医師監修

ヨガのポーズができないときは?〜瞑想Q&A〜

 

Q.マインドフル・ヨガをやっていると、痛みがあってできないポーズがあります。このようなときはどうすればよいでしょうか。

A.マインドフル・ヨガの中にできないポーズがあるのは自然なことです。今日はこのようなときの考え方についてお話ししますね。

 

できないポーズがあるのは自然なこと

 

マインドフル・ヨガは、身体の感覚に気づきながらポーズをとっていくヨガです。「動きながら行う瞑想」と言ってもよいかもしれません。

ヨガではたくさんのポーズをとっていきますが、中には身体の痛みや関節の可動域などの理由で、ガイドの通りにできないポーズがあるでしょう。

身体の状態は一人ひとり異なるので、このようなポーズがあるのは自然なことです。そのため、自分を責めたりする必要はありません。このような際の考え方をご紹介します。

 

マインドフル・ヨガで大切なこと

 

 

マインドフル・ヨガでは、ポーズを完璧にすることよりも、自分の身体と心に意識を向けることが大切です。ポーズが難しく感じたり、痛みを感じる場合は、無理をせずにその瞬間の自分を受け入れることが重要です。

無理にポーズを続けることで、身体に負担をかけてしまう可能性がありますので、痛みを感じたら一度ポーズをやめ、深呼吸をするなどしてリラックスするよう心がけましょう。

また、痛みや不快感を感じた場合には、別のポーズを試してみるのも良い方法です。マインドフル・ヨガの目的は、身体と心を調和させることであり、特定のポーズにこだわる必要はありません。たとえば、ポーズを少し緩めたり、椅子や壁などのサポートを使ってポーズをアレンジしても全く問題ありません。

自分に合った方法でポーズを調整することで、痛みや不快感を和らげ、ヨガの時間をより楽しく、リラックスしたものにすることができます。何より、セルフケアの練習となるのです。

これは「綺麗にポーズが取れる」「安定したバランスを保てる」といったことよりも大切なことです。

 

今の自分を受け入れる

 
最後に、痛みや不快感が続く場合には、専門家に相談することをお勧めします。身体の不調や特定の部位に負担がかかっている場合、適切なアドバイスを受けることで、より安全にヨガを続けることができます。

また、痛みを無視せず、身体の声に耳を傾けるということは、マインドフル・ヨガの本来の目的である、自分との対話を深めることの第一歩です。ポーズがうまくできないと感じるときこそ、自分をいたわり、今の自分を受け入れようとしてみることが、この上ないマインドフルネスの実践になります。

 
 
植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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