HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

植田 真史先生のマインドフルネスのススメ

瞑想の姿勢は変えてもよい? 〜瞑想Q&A〜

 
 
 

今日のご質問

 
 
Q.
瞑想を座っておこなっているときに、どうしても身体がだるく座り続けるのが難しいことがあります。
こういった場合、横になっておこなっても大丈夫でしょうか。
またボディスキャンなどの横になって行う瞑想では、いつの間にか寝ていることがあります。
眠気が強いときはボディスキャンを座っておこなってもよいのでしょうか。
 
A.
はい、瞑想の姿勢はご自身が続けやすい姿勢に変えていただいて構いません。以下に詳しく説明しますね!
 
 
 
 

瞑想の姿勢

 
 
瞑想にはいくつかの種類があり、それぞれ基本の姿勢があります。
たとえば座って行う瞑想(静坐瞑想)では、背もたれを使わずに自立して座るのが基本とされることが多いです。
また、ボディスキャンは仰向けに横になるのが基本の姿勢として紹介されることが多いようです。
 
しかし、体調によってはこれらの姿勢を保つことが難しい場合もありますよね。
ご質問のように疲れている場合に座り続けるのが難しかったり、仰向けでのボディスキャン中に眠りに落ちやすかったりするのは多くの方が経験します。そういった場合に、基本の姿勢とは異なる姿勢に変えてもよいのでしょうか?
 
 
 

姿勢は変えてもよい

 
 
答えはYESで、瞑想の姿勢はご自身の体調に合わせて変えても大丈夫です。
(このことは瞑想の流派によって異なりますが、本記事では私がお伝えしている「マインドフルネスストレス低減法」というプログラムの考え方に沿って説明します。)
 
瞑想において大切なことは、今の自分の状態(感覚や心など)にはっきりと気づいていることです。それができるための姿勢であれば、どの姿勢を取ってもよいのです。瞑想の基本の姿勢と言われる姿勢は、多くの場合で瞑想がやりやすいと思われる姿勢を取り上げているだけであって、全ての場合に当てはまるとは限りません。
 
無理に基本の姿勢に合わせようとして、かえって瞑想が続けられなくなるのは本末転倒ですよね。その時その時の自分の体調を思いやって、やりやすい姿勢を選んでください。
 
 
 

姿勢を変えると瞑想の効果は下がる?

 
 
では姿勢を変えると瞑想の効果は下がるのでしょうか?これに関しては効果は下がるどころか上がるというのが私の考えです。
体調に合わせて姿勢を変えることで、より瞑想の時間が長くなり、今の自分の状態への気づきも深まるのですから、結果的に瞑想から得られる恩恵も増えると思われます。
それだけでなく、姿勢を変えることは、自分の体調に気づきそれに合わせて適切な対応をとるセルフケアの練習にもなります。一方的に与えられた基準に合わせるのではなく、今の自分にとって必要な行動をとる。これは自身の健康を自分基準で考えるために大切な要素です。
 
 
 

まとめ

 
 
いかがだったでしょうか?基本の姿勢で続けられる場合には姿勢を変える必要はありませんが、もし基本の姿勢で続けるのが難しい場合には、快適に続けられる姿勢を積極的に探ってみてくださいね!
植田 真史

植田 真史(うえだ まさし)

みゆきの里顧問
医師・マインドフルネス講師

米国Brown大学認定マインドフルネスストレス低減法(MBSR)講師
Home of Mindfulness代表
現代マインドフルネスセンター副代表

眼科医だった頃にうつ病に悩まされたが、マインドフルネスとの出会いをきっかけに快復。
その際の経験から精神科医に転向し、渡米してマインドフルネスの講師資格を取得。
病院外にも目を向けてマインドフルネスの普及活動に取り組んでいる。

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