
みなさま、こんにちは。看護師の森山です。
大切な家族の体調変化は、「なんとなくおかしいよね」「なんかいつもと違うよね」
という「なんとなくの違和感」から始まることが多いです。家族だからこそ「いつものこと」と流してしまいがちな、隠れたサインを見逃さないためのポイントをお話したいと思います。
1.食事の時間が長くなった
単にゆっくり食べているのではなく、飲み込むのに時間がかかっていたり、口の中に食べ物をため込んだりしていませんか?嚙む力の低下や、嚥下(えんげ)障害の初期サインかもしれません。一緒に食べる時は、家族の食べ方などを観察してみましょう。
2.話し方のわずかな変化
言葉の語尾が不明瞭になる、声がかすれる、会話のテンポがいつもより遅い。これらは軽い意識障害や呼吸機能の低下、脳血管疾患の予兆であることがあります。
3.視線がおかしい
足を引きずるような感じで歩いている、何もないところでつまずきやすくなったりするのは、筋力低下だけではく、バランス感覚を司る神経系のトラブル、全身の倦怠感の現れです。
4.視線がおかしい
じっと一点をみつめていたりしているのは要注意です。意識が少し遠のいている「意識レベルの変容」が隠れている場合があります。
5.皮膚状態の変化
顔色だけではなく、手や足の皮膚をみてください。指で押した後がなかなか戻らなかったり(浮腫といいます)するのは、脱水や栄養不足、循環不全のサインです。
6.「におい」の変化
口臭が急にきつくなった、あるいは体臭や排泄物のにおいが変わった時は、内臓疾患や代謝の異常、あるいは炎症がどこかに起きている可能性があります。
7.「着替え」を面倒がるようになった
単に怠慢ではなく、腕を上げることやボタンを留めるといった動作に「苦痛」や「息切れ」を感じているために、無意識に動作を避けている(=活動性の低下)場合があります。
8.「睡眠パターン」の乱れ
夜中に何度も起きるだけではなく、昼間にうととしている時間が長くなった場合、夜中の呼吸状態が悪かったり、心不全などで横になるのが苦しかったり(起坐呼吸)することがあります。
9.「テレビの音量」が大きくなった
耳の聞こえだけではなく、認知機能の低下や周囲への関心の薄れ(抑うつ状態)から、刺激を強く求めたり、逆に理解できずに音だけ大きくしたりしているケースがあります。
10.「返事」の仕方が短くなった
「うん」「ああ」といった短い返事ばかりになるのは、思考のスピードが落ちているか、会話を続けるだけの体力が消耗しているサインです。精神的な不調や、身体的な苦痛を隠していることがあります。
まとめ
以上、家族が見逃しがちな体調変化10個をまとめてみました。これらのサインは、一つひとつは些細なものです。しかし看護師は、これらを「点」ではなく「線」で捉えます。「いつもと何か違う」という家族の直観は、どんな検査数値よりも鋭いことがあります。「気のせいかな?」と思っても、メモに残しておきましょう。受診の際にそのメモを医師や看護師に見せるだけで、早期発見の大きな手がかりになります。






