「もっと頑張らなきゃ」「私には価値がないのかも」と感じることはありませんか?
日々の生活や人間関係のなかで、私たちはつい他人と比べたり、過去の失敗を思い出したりして、自分を否定的に見てしまうことがあります。それはとても自然なことですが、続くと心はだんだん疲れてしまいますよね。
そんなときに役立つのがマインドフルネスという心の在り方です。マインドフルネスとは、「今この瞬間」に注意を向け、自分の体験を評価せずに受け入れること」。実はこれが、自己肯定感、つまり「自分を大切に思う感覚」を育てる、大きな助けになるのです。
自己肯定感が下がるとき、心の中で起きていること
自己肯定感が下がっているとき、私たちは「うまくやらなければ」「ちゃんとしていないと認めてもらえない」といった思い込みにとらわれやすくなっています。心の中で無意識に「自分を裁く声」が働いていて、失敗や欠点にばかり目が向いてしまうのです。
たとえば、何かをやり終えたあとに「でもあのとき、もっとできたかもしれない」と反省ばかりしていたり、「周りはあんなにできているのに」と比べて落ち込んでしまったり…。そうした心の動きは、実は「思考の自動的なパターン」として繰り返されていることが多いのです。
そのパターンに気づかずにいると、私たちはいつまでも「足りない自分」を追いかけ続けてしまいます。でも、そのことに「気づく」ことができたら、いつものパターンに対して新しい関わり方ができるようになります。それがマインドフルネスの入り口となるのです。
マインドフルネスがくれる「気づき」と「スペース」
マインドフルネスでは、呼吸や身体の感覚、あるいはその瞬間に湧いてきた思考や感情に、ただ気づいていく練習をします。「こうあるべき」と判断したり、「これはダメ」と押しのけたりするのではなく、「今、こんなことを感じているんだな」と、そっと観察していくのです。
このような「気づき」を繰り返すことで、心の中に「スペース」が生まれます。ネガティブな思考や感情に巻き込まれるかわりに、「そう思っている自分がいるんだな」と、一歩引いた視点から見守ることができるようになっていきます。
このスペースがあることで、自己批判に飲み込まれにくくなります。たとえ「自分はダメだな」と感じたとしても、「そう思うこともあるよね」と受けとめるやさしさが芽生えるようになっていくのです。それは、自分に対してやさしく、あたたかい関係を築くはじめの一歩になります。
「そのままの自分」とともにいる練習
マインドフルネスの実践は、「できるようになること」や「自分を変えること」を目的とはしていません。むしろ、「今ここにいる自分」とともにいることを大切にしています。
たとえば、呼吸に意識を向けたり、体の感覚に注意を向けたりする中で、だんだんと「ただ存在すること」の豊かさに気づいていきます。
この「ただここにいるだけでOKなんだ」という感覚は、まさに自己肯定感の土台になります。外側の評価や結果に左右されず、「今の自分を大切にできる」こと。それは、他人や過去・未来の自分と戦うのではなく、「今ここ」の自分に親しむことから始まります。
最初は数分でもかまいません。静かに座って、呼吸とともに自分の内側にやさしく気づく時間を持つことで、「このままの自分で大丈夫」という感覚が少しずつ育っていくでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?自己肯定感を育てることは、がんばって自分を「もっと良い自分」に変えることではありません。むしろ、今ここにいる自分を評価せずに見つめ、ありのまま受け入れていくことこそが、深い安心感や自信につながっていきます。
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