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【アロマの処方箋】 9月の不調は夏の疲れが原因?今日からできるアロマケア

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9月に入っても、日差しはまだ真夏と変わりませんね。冷房が効いた室内と外の温度差に、知らず知らずのうちに体が悲鳴を上げているのを感じていませんか?

 

「朝、ベッドからなかなか起き上がれない…」

「夕方になると、足がむくんでパンパン…」

「なんだか肌の調子も良くない…」

 

こういった些細な不調こそ、体があなたに送っている大切なサイン。

 

看護師として、そしてアロマテラピーの専門家として、これまで多くの患者さんやお客様の不調や悩みと向き合ってきました。

その経験から言えるのは、この『夏の疲れ』を放置すると、心身のバランスが大きく崩れてしまうということ。

でも、安心してください。

植物の力が凝縮された精油は、この夏に乱れたバランスをそっと立て直す、あなたの強い味方になってくれます。

今回は、科学的な視点と、私が日々のケアで大切にしていることを交えながら、夏の疲れを癒やすアロマの処方箋をお届けします。

 

 

病理から読み解く、夏の疲れと精油の処方箋

 

ストレスや冷え、感じていませんか?

夏の疲れの根本には、大きく分けて3つの体のメカニズムが関係しています。

それは、自律神経の乱れ、体液のバランスの崩壊(水・電解質)、そして消化器系の疲弊です。

これらのメカニズムに、アロマテラピーはどのようにアプローチできるのでしょうか?ケモタイプアロマテラピーによる、精油の化学成分に基づいたアプローチをご紹介します。

 

 

 

【処方箋1】自律神経を整え、心をなだめる香り

 

交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、イライラや不眠といった不調が現れます。心身を穏やかにしてくれる精油を選びましょう

 

⬜︎ラベンダーアングスティフォリア(学名:Lavandula angustifolia)シソ科/花穂:真正ラベンダーともいいます。

主成分の「酢酸リナリル」には、神経を落ち着かせる働きがあります。心を穏やかにし、質の良い睡眠をサポートしてくれます。

「リナロール」との成文の組み合わせでとてもリラックスできますよ

 

⬜︎プチグレン(学名:Citrus aurantium)ミカン科/果皮:

神経の鎮静作用がある「酢酸リナリル」や、抗ストレス作用がある「リナロール」を豊富に含みます。不安な気持ちを和らげ、リラックスさせてくれます。

活用法: 芳香浴や吸入がおすすめです。寝る前にディフューザーで香りを拡散させたり、ティッシュに1滴垂らして枕元に置くだけでも効果があります。

 

 

【処方箋2】巡りを促し、体のバランスを立て直す香り

 

暑さで体がむくんだり、だるさが取れなかったりするのは、体内の水分や血行が滞っているサイン。巡りを促し、体をすっきりとさせる精油を選びましょう。

⬜︎ジュニパー(学名:Juniperus communis)ヒノキ科/実付き小枝:

主成分の「α-ピネン」には、脳血流を上げてリフレッシュする作用、モノテルペン炭化水素類の木の精油には、体内の滞りをスムーズにする作用が期待できます。むくみやリンパの滞りが気になる時にぴったりです。

 

 ⬜︎ペパーミント(学名:Mentha piperita)シソ科/全草:

主成分の「メントール」が、ひんやりとした清涼感をもたらし、疲れた体をクールダウンさせてくれます。冷却や、リフレッシュ効果と、だるさを和らげる作用も。

※妊娠中やてんかんのある方はご使用を控えてください

 

活用法: 足のむくみケアに。キャリアオイル(ホホバオイルなど)に精油を2%濃度で希釈して、足首から太ももにかけて、心臓に向かって優しくマッサージしましょう。

 

 

 

【処方箋3】消化器系を労り、食欲を取り戻す香り

 

冷たいものの摂りすぎで胃腸が疲れているときは、消化を助け、食欲を刺激する精油が役立ちます。

⬜︎レモン(学名:Citrus limon)ミカン科/果皮

主成分の「リモネン」が、消化器系の働きを活発にしてくれます。食欲不振や胃もたれを改善し、気分もリフレッシュさせてくれます。

※紫外線があたるお肌の部分には使用しないで下さい

⬜︎ジンジャー(学名:Zingiber officinale)ショウガ科/根茎

 「ジンゲロール」という辛味成分は、消化を助け、冷えた体を温める作用があります。夏に冷たいものを摂りすぎてお腹を壊しやすい方にもおすすめです。

活用法: 腹部のセルフマッサージに。キャリアオイルに2%ほど、レモンやジンジャーを希釈して、お腹を「の」の字を描くように優しくマッサージします。

 

 

 

 

自分という、一番大切な「患者さん」と向き合う時間

 

 

私は、病院で働く中で、患者さんの「生きる力」を引き出すことの重要性を学びました。

それは、私たち自身の心と体にも同じことが言えます。忙しくて社会的な立場も大きくなる30〜40代の子育て世代の私達は、仕事や家庭のことで、つい自分のことを後回しにしてしまいがちです。

でも、あなたの心と体は、あなたが生きる上で最も大切な「患者さん」。

アロマテラピーは、その声に耳を傾けるためのツールです。

 

 

 ▶︎▶︎▶︎朝、出勤前の数分に!

 ▶︎▶︎▶︎昼休み、デスクでそっと香りを嗅ぐ一瞬

 ▶︎▶︎▶︎夜、ソファーでのリラックスの時間や、お風呂の中で!

 

 

たった数滴の精油と向き合うその瞬間が、あなたの心と体のバランスを立て直し、心の余裕を取り戻してくれます。

そして、それはやがて、あなたの自信となり、次の季節を力強く迎えるためのエネルギーになります。

「香り」という自然の力、小さな香りの分子の魔法が、あなたの毎日に、ワクワクするような新しい風を運んでくれますように。

 

次の記事では、アロマテラピーをさらに一歩進めて、季節の変わり目に起こりやすい、肌のトラブルケアについて、お話ししたいと思います。

男性と女性、それぞれのお悩みについて書きます、お楽しみに!

 

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