『Holistic Health Lab(ホリスティックヘルスラボ)』開設への想い
みゆきの里は、平成元年に制定されたWAC法(Well Aging Community法)に沿って予防・医療・介護・福祉施設を同一敷地内に整備し、健康長寿のまちづくりの拠点を目指して参りました。創業から40年経った今、時代はまさに超高齢社会に入ったことで、社会保障制度自体も変革の過渡期に来ているといわれます。この40年、医療機関や介護施設が取り組んで来たことは医療の機能分化と介護の社会化と表現され、さらに国家戦略としての健康・医療は、2040年に向けて“健康寿命を延ばす”ことが大きな柱のひとつになっています。一方で、健康増進法で示されているように、健康づくりは、私たち国民一人一人の義務でもあります。
「何よりも予防が大事」という創業の理念に基づき、私どももこれまで、地域住民の方々を対象に全人的健康観に基づく健康講座を開催してまいりました。吉田紀子医学博士が考案された健康づくりプログラムを提供頂き開講しましたが、熊本地震に際して、その受講生の方々が、危機的な状況の中でも自らを鼓舞し、生き抜く力を保ち、他者への配慮を忘れない姿を示されました。全人的という意味は、体だけではない、こころや自身の存在自体をトータルに捉えた健康法です。全人的健康観に基づく手法は、日々の健康づくりだけでなく、厳しい時代を生き抜く力(レジリエンス力)を養えることも学びました。
コロナ禍によりこの数年で大きく生活様式が変化するとともに、社会のつながり方も変化してきています。先行きが不透明な状況の中で精神面や身体面の不調を感じる人が増える中、セルフケア・セルフメディケーションが重要であり、これまで以上に求められていることを実感しています。
私たちのこれまでの経験をひとりでも多くの方へお伝えしたく、セルフケアの方法として、東洋医学、アロマテラピー、マインドフルネス、食養生、ボディケア、などお勧めしたい内容をピックアップして情報を提供するサイト『Holistic Health Lab(ホリスティックヘルスラボ)』を開設することと致しました。
健康寿命を延ばす基本は、ちょっとした体への思いやりや自身の心のあり様から始まります。このサイトでは、伝統医学や自然療法といった昔からの知識や情報を提供し、皆様のさらに生き生きとした心身のコンディションづくりにお役に立てるものと確信しています。
みゆきの里 理事長 富島三貴