HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

医師監修

つらい思いから距離をとるマインドフルネスの技法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

私たちは日常の中で、つらさや苦しさといった感情にのまれてしまうことがあります。過去の失敗、誰かの言葉、将来への不安。それらに心を掴まれたまま過ごしていると、呼吸が浅くなったり、思考がぐるぐると止まらなかったりすることもあるかもしれません。
そうした状態が長く続くと、自分自身を見失ってしまうような感覚になることもあるでしょう。

そんなときに役立つのが、マインドフルネスの実践です。マインドフルネスは「今ここ」の自分の状態に気づく力を養うことで、つらい思いにのまれすぎず、少し距離をとって向き合えるようになる技法です。

 

 

つらさに気づくだけでも、大きな一歩

 

つらい気持ちを感じているとき、多くの人はそれを「なんとかしたい」「早くなくしたい」と思います。ですが、マインドフルネスではまず、今自分がつらいと感じていることに、やさしく気づくことを大切にします。


無理に感情を消そうとせず、ただ「つらいと感じているんだな」と認めるだけで、心に少しスペースが生まれます。まるで、ぎゅうぎゅうに詰まった心に風が通るような感覚です。 その一呼吸のスペースが、苦しさの中にあっても自分を見失わないための大切な拠り所になります。

 

 

感情と自分を切り離す練習

 

マインドフルネスの実践では、「私はつらい」ではなく、「つらさがある」ととらえるような、ある意味で感情を客観視できるような視点を育てていきます。これにより、感情そのものに巻き込まれずに観察する力が少しずつ養われていきます。


たとえば、呼吸や体の感覚に注意を向ける「呼吸瞑想」や「ボディスキャン瞑想」を行うことで、感情の嵐の中にいながらも、一本の柱のように落ち着きを取り戻していくことができます。このようにして「気づき」を通して感情との距離を取ることは、心の安全地帯を見つけるようなものでもあります。

 

 

「今ここ」に戻ることで、反応を選べるようになる

 

つらさに飲まれているとき、私たちは無意識のうちに自動的な反応をしてしまいがちです。ですが、「今、何が起きているのか」をていねいに観察することができれば、反応ではなく、選択が可能になります。


「この気持ちにどう対処したいか」「どんなケアが自分に必要か」と問いかけることができるようになるのです。マインドフルネスは、心の余白を取り戻し、自分自身にやさしく関わるための土台をつくってくれます。 私たちは思っている以上に、多くの選択肢を持っていることに気づけるかもしれません。

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?マインドフルネスは、つらい気持ちをなくす魔法のような方法ではありません。しかし、それに巻き込まれすぎずにやさしく距離をとる方法を教えてくれます。


どんな感情も「今ここ」の一部として、穏やかに見守る力が少しずつ育っていくと、心の中に静けさや安心感が広がっていきます。もし今、何か苦しいことを抱えているなら、マインドフルネスの一歩を踏み出してみませんか?

HHLABでは、他にもマインドフルネスに関する記事をたくさん用意していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

▽▼ほかの記事はこちら▼▽

https://media.miyukinosato.or.jp/mindfulness/

 

▼こちらもぜひチェックしてみてください!▼

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
© Holistic Health Lab All rights reserved.